何年もじんましんに悩んでいるという女の子が
お父さんと一緒に受診されました。
皮膚科で処方された抗アレルギー剤も最近は効かなくなり、
数種類を内服しても、かゆみがでるということでした。
1カ月以上経過した慢性じんましんは、
検査をしても異常がないことがほとんどですが、
私は何も原因がないとは思いません。
そこで、一番大切な食生活を聞いてみると、
小さいころからとても偏食であることがわかりました。
私は彼女に食事日記をつけてみることを
おすすめしました。
とにかく口にしたものを書き出してみるのです。
数週間後に再来されたとき、
彼女に少し変化がみられました。
まず、お父さんとではなく、
一人で診察室へ入って私と話をしたこと。
(初診時は大切なことはお父さんが話していらっしゃいました)
そして、食べた物を記録したかわいいキャラクターノートを
少し恥ずかしそうにみせてくれました。
そこには、ごはんから菓子パン、チョコレートまで
体にいいとされるものも悪いものもたくさん書かれていました。
「じんましんがまったくでなくなりました。
これからは食事に気をつけてみようと思います」
じんましんが短期間でよくなったのは、
食事日記ではなく、薬を変えたせいだと思います。
でも、一番大きな成果は、
じんましんという病気をきっかけにして
食生活を見直す気持ちになったということです。
私は食事の内容についてはこれが悪いなどと一切言いませんでした。
その内容は、
本人がじんましんの改善を実感するとともに
私が何も言わなくても
変わってくると思うからです。
まず行動してみる。
その勇気に
「よくがんばったね」
ただそれだけを伝えました。